アンパンマンといちご新聞と詩とメルヘン

2025年08月25日 21:23


🍓アンパンマンと
いちご絵本と
詩とメルヘン🍓

1970年代、9歳くらいの時
小学生の教師をしている叔母が、東京から遊びに来たとき、
こう言った。

「たあこちゃん、
キティちゃんとかパティ&ジミイとか持たないの?
うちのクラスの子どもたちに
大人気よ」

その時は
キティちゃんもパティ&ジミーもなんのことやら分からず、
ポカーンと聞いていた

数年後、
駅前の西友にサンリオショップができて、
おばちゃんが言っていたのはこれかな?と、
キティちゃんやら
キキララを
初めて見た。
10円、20円のお小遣いから
鉛筆一本だけとか
消しゴム1個だけとか
少しずつ買って
可愛い!🩷〜と悶絶して眺めた

ある日、サンリオショップを
うろうろしていたら
いちご新聞という
ラブリーな新聞を見つけた
素敵〜と立ち読みすると、
マイメロディーちゃんや
キティちゃんが載っている
夢いっぱいの紙面に
そぐわない
不気味な1ページがあった。

それは
顔がアンパンのスーパーマンが、
うらぶれた路地裏で
お腹がすいた子どものところに
飛んできて
顔のアンパンを差し出して
顔のない状態で
飛んで帰っていき、
おじさんありがと〜と言う
子どもの手には
かじられて,ふにゃーと崩れた
無惨なあんぱんの顔
というホラーな話。

こわ〜!なにこれ?!
私はいちご新聞を買うのをやめた

数年後、中学生になった私は、
本屋で、画集のような
美しい雑誌を見つけた

「詩とメルヘン」
読書が投稿した詩に
見開きいっぱいに
人気のイラストレーター達が絵を添えてくれるという雑誌だった
出版社はサンリオ、
編集長はやなせたかし先生だった

やなせ先生も詩に絵を描いていて
色彩が美しくて素敵だった。
やなせ先生が、好きな画家を毎月1人ずつ紹介するコラムも楽しみで、
ルノワールとかマリーローランランとか、
見てみたいなぁ、と夢見た。
岩崎ちひろ絵本美術館なら
大田区の叔母のアパートの近くだから行けるなぁと、
高校3年生の時訪ねて、
大感激した。

社会人になって
詩やメルヘンとは遠ざかっていたが
結婚して子育てが始まったら
いちご新聞で見た
あの不気味なマンガが
アンパンマンという
大人気アニメになっているのを知った。

夫は
「なんかこれ好きやねん」と
アンパンマンを録画して
我が家にいつも流れていた。
夫は「吉本新喜劇」や「探偵ナイトスクープ」を録画して
毎週喜んで見ていたが
それにアンパンマンも加わった。

その3つの番組のどこが
わざわざ毎週録画するほど
夫にとって魅力的だったのか
当時の私には不思議だったが
いまはなんとなくわかるような気がする。


最近、朝ドラマで
妻夫木聡が演じる
たかしの軍隊での上司が
サンリオの創業者だと知って
いろんなことが腑に落ちた

自分の体を犠牲にして
他を活かすアンパンマン。

戦争で亡くなった人や
苦労した人の犠牲のおかげで
わたしは幸せに今生きている
苦労した先人の
夢と希望を作り上げた世界で
私は幸せに今生きている

🍓今宵の絵本は
「アンパンマンとバイキンマン」
これが
アンパンマンが本になった最初の形なんだそうです。

あのいちご新聞の不気味な漫画も
もういっぺん見たいなぁ

では
良き夜を〜

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